2021/08/30
歯はとても大事な体の一部で、消化器の役割も併せ持つ部分です。8020運動があるように、出来るだけ歯を多く残そうとするのが歯科医師として当然の行為です。しかし、歯列矯正の場合は歯を抜くことが多々ありますよね。これはいったいどうしてでしょうか。
昨日は、『抜歯・非抜歯論争』についてお話ししましたね。今日は、具体的なケースで、歯を抜いたほうが良い症例についてです。
・唇を閉じても前歯が見えている
・横顔を見た時に口元がとがっている
・お口の中を見た時に、歯が重なって二枚歯のようになっている
・上下で歯の本数が合っていない
・上顎が出っ張って下顎が引っ込んでいる
これらは、歯並びの悪さと歯が生えるスペースの不足が顔を見るだけで分かったり、口の中で明らかに歯が前後に重なっているようなケースです。こういったケースは、歯並びを整えようとしても、歯を抜かずに治療した場合はさらに出っ歯が強まってしまい、ますます唇が閉じづらくなったり、見た目が悪くなったりします。
矯正治療を希望される方の中には、見た目を気にされる方もいらっしゃると思います。そんな方は、安易に「非抜歯」という言葉に惑わされず、どのようなゴールを望んでいるのかと提案された治療法とを照らし合わせて判断しましょう。
歯科治療ではセカンドオピニオンも受けられます。自費診療になるため、医院によって料金は異なりますが、もし今の診断や見立てに不安があるのであれば、別の医院にもお話を聞きに行くのも一つです。