矯正治療のゴールってなんだろう②

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 矯正治療をするにあたり、意外と見過ごしがちなことをお話しします。昨日に引き続き、今日は永久歯列の矯正治療のゴールについてです。

 

 「永久歯がキレイに並んでしっかり噛んでいる」

言葉にすると簡単なように思えますが、皆さんはイメージできていますか?

 

 矯正の最終的なゴールは、アメリカの矯正歯科医であるAndrewsが「The six keys to normal occlusion.(正常咬合への6つの鍵)」という論文で述べています。

 

  1. 上下顎歯列間の関係
  2. 歯冠のアンギュレーション
  3. 歯冠のトルク
  4. ローテーション
  5. 緊密な歯冠接触
  6. スピー彎曲

 

これだけ見ると専門用語が入っているため分からないかもしれませんが、簡単に言うと

  1. 上顎と下顎の前後的な位置関係が正しい
  2. 歯根の向きがそれぞれ正しい
  3. 歯の傾きの角度がそれぞれ正しい
  4. 噛み合わせの面から見て、歯が回転していない
  5. 咬み合わせが良い
  6. 歯列を横から見た時にカーブが少ない

という条件のことです。

 

 歯並びを一部だけ見て、キレイになったからもう矯正を止めたい、という患者さんも中にはいらっしゃいますが、見た目だけでなく噛み合わせまで良くしないと後戻りがさらに起こりやすくなってしまいます。上記の項目をクリアしようとすると、どうしても治療に時間がかかってしまうということをご承知おきいただけると幸いです。