外科的矯正治療の手術の種類①

  • HOME
  • News
  • 外科的矯正治療の手術の種類①

前回、骨格性下顎前突症の治療についてお話しましたね。

今回は外科的矯正治療の手術の種類についてお話しします。

顎変形症に対する治療法として、外科手術を伴った矯正治療をおこないますが、

具体的には顎の骨を切って位置関係や大きさを調整することになります。顎変形症に対する手術には大きく分けて二つあります。

上顎骨、下顎骨といった骨全体を手術で前後、上下、左右に移動したり(骨切り術と呼びます)、

歯を含む骨の一部だけを切って動かし、噛み合わせと容貌を正しく整えるやりかたです。

 

【歯を含む顎の骨の一部分を切る手術】

 歯槽骨切術という手術で、通常は左右の第一小臼歯(前歯から数えて4番目の歯)を抜き、

同部位の歯槽骨を切り、後方へ移動させる手術です。

上顎において一般的に行われている術式は、Wassmund法、Wunderer法です。

奥歯の咬み合わせの高さを変化させる必要のない症例が適応になります。

メリットとしては、骨を切る量が少ないことと、口元を引っ込めるのに治療期間が短くなることです。

デメリットとしては、歯の生え方によっては骨切りの際に隣の歯を傷つけてしまう危険性があります。

 

 次回は下顎骨切り術についてお話しします。