虫歯の治療にかかる時間

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今回は、皆さんが思うような虫歯(歯に穴が開いた等)の治療について、どのくらい時間がかかるのかを書いてみようと思います。

① 軽度の虫歯の場合

例えば奥歯の溝が黒くなっている、中ではそんなに広がっていない場合の虫歯や、前歯でも隣り合った部分が少し黒くなっている虫歯は、菌に溶かされて脆くなっている部分を機械や器具で取り除き、歯科用のコンポジットレジンという材料で埋めます。光で固まる光重合という化学反応を利用します。

② 中等度の虫歯の場合

歯の表面に開いた穴が大きかったり、横の歯と隣接する部分が大きく欠けている虫歯は、菌に溶かされて脆くなっている部分も①より大きいです。それを取り除いて、部分的な銀歯や白い詰め物にします。虫歯を取り除いた後で型取りをして、技工士さんという詰め物や入れ歯を作ってくれる専門の人にお願いします。すると約1週間くらいで出来上がってきます。その詰め物を歯にセットするまでの間は、仮の詰め物やセメントで穴を塞いでおきます。

③ 重度の虫歯の場合

歯の咬み合わせの部分が虫歯で大きく無くなってしまったり、残せる部分が少ない場合は歯を一層削って被せ物をします。この時、いままでは保険で被せるものは金属製のものだけでしたが、最近保険のきく白い被せ物もできました。ただし、奥歯に関しては噛み合わせでかかる力が大きいため、白い被せ物が選択できないことがあります。自費診療の場合は医院によってその日のうちに被せ物が完成するところもあると思いますが、通常1週間はかかります。

④ 神経まで到達するような虫歯

前述のものよりももっと重度な虫歯です。歯の頭の部分がすっかりなくなってしまうような虫歯では、神経の治療をした後でになりますが、差し歯を付けます。神経が通っていた管に土台を建てて、その上に被せ物をするので、治療回数も時間もかかります。神経の治療に2回以上、土台を建てるのに1回、被せ物を作るのに1回必要です。

以上のことから、治療をするタイミングも重要になってきます。年末年始は歯科医院も技工士さんもお休みですから、型取りをしてもセットまで時間がかかります。その間仮歯や仮の詰め物だと、お正月中に外れたりすることもあるので、治療をするにも虫歯のチェックを受けるにも、早め早めの受診をお勧めします。