姿勢と舌位について

 このブログを見ているあなたは今、どんな姿勢で見ていますか?

・スマホを片手に猫背で見ている

・頬杖を突きながらPCを見ている

こんな姿勢で見ている方は要注意です!

 既に知られていることですが、悪い姿勢は色々なところに負担が行きます。猫背は肩こりや二段腹、腰痛につながりますし、頬杖をついている場合は顎関節症や顔のゆがみにつながります。

 一方で、知られていないことが姿勢と舌位の関係です。「舌位」とはベロのポジションのことですが、普段舌がどうなっていると正しいのかご存じですか?きっと、ご存じない方の方が多いと思います。そして、悪い位置にある舌の影響もご存じないことでしょう。

 猫背になると、呼吸をする際に胸やお腹の動きが小さくなり、横隔膜やお腹の筋肉の機能が低下します。また、胸郭や肺が圧迫されるため、呼吸が浅くなり、呼吸をするための筋力が低下する可能性もあります。猫背になると、顎が前に出て気道が圧迫され、呼吸が浅くなり酸素が取り込めなくなります。また、猫背の姿勢では脳が酸素不足になるのでストレスに対する耐性も低下します。

 猫背⇒気道圧迫⇒呼吸が難しい⇒空気を取り込もうとして口呼吸に⇒舌位が下がる

このような関係になっているのですが、舌位が下がると舌が内側から歯を押したり、嚥下時に唇が外側から歯を押すために凸凹になりやすくなります。つまり、悪い姿勢が悪い舌の位置、悪い歯並びを作ります。

 正しい舌の位置というのは、図の青い位置に舌の先を置き、舌全体が歯列の内側にあり、上顎にくっついている状態です。唾をのむときも、食事の時も、舌の先は歯に触れません。

 試しに正しい飲みこみ方をしようとしてできなかった方は舌の筋力が不足している可能性があります。ご相談下されば、お教えします!口腔機能発達不全と口腔機能低下症という診断がつくと、保険診療で指導を受けられます。過去のブログにもあるのでご参照ください。また、小児歯科学会では「小児における口腔筋機能療法(MFT)の訓練効果について」の論文も出ています。