2025/02/18

今日は、歯の修理を自分でしないでくださいという注意喚起です。世の中には創意工夫に満ち溢れた方がいらして、自分で入れ歯や虫歯、矯正装置をいじってしまうケースがあります。正しい知識をお持ちで正しい手順ならば問題ないと思いますが、現実はそうではありませんので列記していきますね。
【入れ歯】
・バネを曲げないこと
・未調整のうちから安定剤を使わないこと
入れ歯は、患者さんの粘膜に合わせて精密な型取りをし、そのうえで作っています。歯茎の変化により合わない部分がでてくることはありますが、あなたが削ったところは本当に原因でしょうか?もしかしたら噛み合わせの部分かもしれないし、ヘリの部分かもしれない。
バネも金属を溶かしてその形にしているため、曲げるのにコツがいります。何度も曲げていると折れてしまいます。
入れ歯安定剤は使い方を誤るとせっかく作った入れ歯がもっと合わなくなります。まずは調整からしてみましょう。
【虫歯】
・歯を削らない
・ものを詰めない
・セメントでとれたものをくっつけない
歯科医院の道具でお口の中にはいる器具はすべて滅菌済み。あなたの使おうとしている道具はどうですか?また、歯を削る専用の道具でなければ神経にダメージがいきます。
歯に詰めたものは人体に使っていいものですか?正しい使用方法ですか?誰が責任を取ってくれますか?どのくらいの期間使って良いものかわかりますか?
セメントはお口の中に使っても大丈夫な素材ですか?中が虫歯になっていたら外しての治療が必要ですが、自分で判断できますか?歯科医院では検知液やレントゲンで調べるものです。
【矯正装置】
・ワイヤーを曲げない
・切らない
・外さない
矯正装置は一定の弱い力で歯を動かします。その作用をゆがめてしまうと、歯並びが狂ったり歯が痛くなったりと期待しない悪い作用がでます。
ワイヤーを切る際の道具は清潔ですか?そして思った通りの場所で切れるでしょうか。
指示された時間よりも短い装着時間では効果は表れません。自己判断せずに支持を守りましょう。
このように、自分で手を加えることはろくな結果につながりません。かつて入れ歯を自分で削りすぎてぺちゃんこにしてきた患者さんもいらっしゃいましたが、ご自分で入れ歯を削ったりして合わなくなった場合は保険診療で作り直しはできません。どうか気になるところがあったら歯科医院へ!