歯のヒビについて②

昨日は歯のヒビについて、最近増えてきたことをお話ししました。今日はより詳しく歯のヒビについてご説明します。

 

【症状】

痛みは、神経のある歯とない歯では異なります。神経のある歯にヒビが入った場合、噛むと瞬間的に、電撃的な激痛が走ります。ヒビが入る場所は多くは歯の咬合面(咬む部分)に起こります。

最初は違和感を訴える方が多いです。そしてその後、歯のヒビが有る程度進んで、物を噛んだり歯を咬み合わせたりすることで歯を押す力が働く様になると、歯の中の歯髄(神経)を刺激するようになります。患者さんはヒビの入った歯では物を噛みたくなくなります。

神経がない歯の場合は、咬合面(咬む部分)にヒビが入る事も有りますが、歯の根にもヒビが入る事が多くなります。神経がない歯は、神経がある歯よりも強度が下がるのです。この場合は歯茎が腫れたり、膿が出たりします。そして咬むと痛いと言う症状がでてきます。しかし、神経が有る歯のヒビや亀裂とは違い、電撃的な激痛ではありません。

 

【原因】

 歯にヒビや割れ亀裂が入る原因は、咬む力が強かったり、喰いしばりをしていることによります。また、どれだけ歯の数が残っているかが重要です。咬める歯の数が少なくなると、一つの歯に過大な力がかかり過ぎ、ヒビが入ったり割れたりします。

咬む力には顔の骨格も関係してきます。一般的に、顔の形が四角い方が咬む力は強く、顎の尖がった三角形の顔の方が咬む力は弱くなります。

 

【治療法】  

軽度のヒビの場合は修復材でヒビを塞ぎます。中等度になると被せ物をすることでヒビが大きくならないように保護します。根まで割れてしまっている場合は、その歯を残すのが難しいため抜歯になることが殆どです。

 

いかがでしたか?何でも噛めるのは良いことですが、あまり負担をかけすぎないようにしましょう。しょっちゅう硬いものばかり食べるのも、歯の寿命を短くしますよ。