矯正でも動かない歯がある?

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 今日は、矯正治療でも動かすことのできない歯についてお話しします。

 

【インプラント】

インプラントは骨に直接ネジのような金属を埋め込む治療法です。そのネジの上に歯の形をした被せ物を装着します。骨に埋まっているインプラントですが、天然歯と違って骨とネジの間に歯根膜と呼ばれる組織がありません。矯正治療で歯を動かす際には、歯と顎骨の間に介在する歯根膜に圧力がかかることで、骨を溶かす破骨細胞と、骨を作る骨芽細胞が活発化して歯を移動させる状態が整います。インプラントでは歯根膜が存在しないため、このような生体反応が起きません。よって動かすことができません。

 

【癒着歯】

 癒着歯とは、顎の骨に歯がくっついてしまった状態を指します。歯と骨の間にあるはずの歯根膜が部分的になくなってしまい、そこから癒着してしまうと、矯正治療で力をかけても歯が動いてくれません。これを解決するためには、「脱臼」といって歯をぐらつかせる必要があります。しかし、ぐらつかせてもその後再度癒着してしまう場合もあります。

 

【ブリッジなどの土台】

 ブリッジの土台となっている歯は、ほぼ動きません。たくさんの歯を連続してつなげていると、それだけで動きにくくなります。動かしたい歯がブリッジの土台として使われている場合は、一時的にブリッジを外して仮歯にし、そのうえで動かします。

 

 いかがでしたか?この中でも癒着に関しては、歯の打撲(ぶつけること)でも起こります。とても重要なことなので、もし矯正歯科にかかられる際は、問診の時に教えてくださいね!