2021/05/02
患者さんからいただいた、「いままでずっと同じ歯医者さんにかかっているけど、他の歯医者さんに行ってもいいものなの?」というご質問への回答をしたいと思います。
結論から言いますと、様々な理由があると思いますが、今までかかっていた歯科医院から他の歯科医院へとかかりつけを変えても大丈夫です。デメリットも少しあるのでそこだけは注意してください。
【デメリット】
・これまでの治療の情報は、新しい歯科医院には伝わっていません。カルテの内容は歯科医
院それぞれが管理するものだからです。もしも過去の治療についての流れが知りたい場
合は、今までかかっていた歯科医院に問い合わせないと分かりません。
・他の医療機関(例えば内科や整形外科など)と連携を取っていた場合、薬剤の把握や体調
の把握などを新しい歯科医院の先生と医療機関とでやり直す可能性があります。医療機
関へ当てての問い合わせの手紙を歯科医院から出したり、その逆もあったりするため、持
病がある方ですぐに治療が開始できないケースもあります。例えば、糖尿病の方ですと、
歯科医院から医療機関へと空腹時血糖値やヘモグロビンA1cの値を問い合わせることが
あります。また、骨粗しょう症の治療薬を使用している場合は、歯科医院から医療機関へ
問い合わせてお薬の中断が出来るか否かの確認をすることがあります。
・新たに信頼関係を築く必要があります。
・歯科医院によって先生の治療方針が違うため、以前かかられていた歯科医院とはやり方や
方針が大きく変わる場合があります。
デメリットについていくつか挙げましたが、一番大事なのはかかりつけをつくることです。あなたの体の健康やお口の健康を守ってくれるかかりつけは、人生を楽しむお手伝いをしてくれます。ですから、これまでかかっていた歯科医院から離れてもいいので、あなたのお口をよく診てくれるかかりつけを探しましょう。