2021/06/14
昨日まで開催していました「歯と口の健康フェア」は、お立ち寄りいただいた方へハブラシセットやうがい薬をプレゼントしたり、ちょっとした相談を受けたりして無事に終了しました。そこでいただいた疑問についてお答えしたいと思います。
今回いただいたご質問は、
「マスクをしていると自分の口の中のバイキンが増えるのではないか」
「お口の手入れをすると感染リスクは減るのか?」
という2点です。
まず、マスクをしていると口の中のバイキンが増えるかどうかについてですが、マスクをし慣れていなくて口呼吸になってしまっているとバイキンが増えます。口を閉じて鼻呼吸であればあまり関係ないのですが、口呼吸だと口の中が乾燥し、唾液が少なくなります。すると唾液の殺菌作用が働きにくくなり、バイキンが増えていきます。
次に、お口の手入れをすると感染リスクが減るかどうかについてです。題名にも書いてありますが、お口の健康とウイルス感染については関係があります。
まず、お口の中が汚れている方は、虫歯や歯周病だけでなく、ウイルスにも感染しやすいということをお伝えしたいと思います。歯周病原細菌が多いと、細胞にウイルスが付着しやすいという研究結果が出ています。ちょっと専門的なお話をすると、インフルエンザウイルスはその表面に出っ張っている構造を介して気道上皮細胞という気道部分の細胞にくっついて内部に侵入します。さらに、そのウイルスを体内で増殖させるお手伝いをするのが歯周病原細菌だと考えられています。つまり、歯周病の方はウイルスに対する感染リスクが高いということです。
いかがでしょうか。今年は新型コロナウイルス感染防止対策のため、展示のみのフェアになりましたが、通常は無料歯科相談をしております。また、今回のようなご質問は、皆様が何を知りたいのかを知るいい機会です。かかりつけの歯医者さんでも疑問に思ったことは聞いてみてください。