2021/07/30
ある日、矯正治療中の小学生の女の子とお話ししていたら、
「中学では吹奏楽部に入ることにしたけど、パートを打楽器にしました」
と言われました。よく聞いてみると、学校の先生にそう勧められたそうです。
矯正治療中では、打楽器以外のパートは難しいのでしょうか?
今日は、金管楽器と矯正治療についてお話しします。
金管楽器はトランペットやトロンボーンなどがありますね。それらのマウスピースに唇をつけ、振動させることで音を出します。ここで問題になってくるのが、歯の表側に矯正装置が着いているのか、歯の裏側に矯正装置が着いているのか?という点です。
歯の表面に矯正装置が着いている場合ですと、マウスピースに唇を当てる際、強く押し当てることで唇の内側と矯正装置が擦れます。すると唇の内側に傷が出来たり、痛みが出たりします。本来、金管楽器のマウスピースは強く押し当てなくても唇を当てていれば音が出せますので、演奏の仕方に注意すると、装置を外した後もきれいに演奏できるようになります。
歯の裏側に矯正装置が着いている場合では、あまり影響はありません。しかし、デコボコが多くて歯を抜いて治療をした場合は、歯の表側・裏側に関わらず、口の中の容積が減るため、まったく治療をしていなかった状態に比べれば音域が変わるでしょう。
次回は、装置に慣れるコツについてお話しします。