サホライド(フッ化ジアミン銀)の応用

  • HOME
  • News
  • サホライド(フッ化ジアミン銀)の応用

虫歯の進行抑制に効果的なサホライド(フッ化ジアミン銀)。

長年、日本の歯科において臨床で用いられてきました。

サホライドの中に含まれる銀(Ag+)の持つ抗菌作用については、

防臭スプレーなどで既にご存知の方もいらっしゃるかもしれませんね。

そしてサホライド中のフッ素の再石灰化促進の作用により、乳歯の虫歯進行抑制に使われています。

 

乳歯以外ですと、大人の歯における神経の保護や、象牙質知覚過敏に対しても効果があります。

しかし、欠点として、酸化銀のせいで黒く変色してしまうことが挙げられます。

 

そこで、当院ではこれから生え変わる予定のある乳歯と、

大人の方で奥歯の見えない部分の虫歯進行抑制に使用することにしています。

特に、大人の虫歯のうち歯茎が下がってしまいできやすくなる「根面う蝕」は、

治すために削っても同じ部位が再度虫歯になりやすく、しみやすいという問題点があります。

 

もちろん、適応できる症例には条件がありますが、

小さなお子さんで歯科治療に協力が出来ない方や、歯科恐怖症の方、

認知症で歯科治療を受けるのが困難な方などにも向いている治療法です。

デメリットを補って余るほどのメリットがある場合は、是非とも選択肢に入れたいものですね。