2023/07/07
咬み合わせが深い場合、上の写真のように完全に下の前歯が見えなくなるケースもあります。
奥歯は咬んでいますが、下の前歯が上の歯ではなく歯茎につきささってしまうという人もしばしば見られます。
このような状態を、矯正歯科では「過蓋咬合」と呼びます。
正常な咬み合わせは上の前歯が下の前歯に対して前方に２～３ｍｍ、垂直に２～３ｍｍ覆いかぶさるように位置するという基準があります。それから考えると、上の写真のようなケースではかなり咬み合わせが深いと言えます。
【過蓋咬合の原因】
①習癖によるもの
②顎の成長のアンバランスによるもの
③前歯が大きく伸びすぎている
④奥歯が虫歯になり高さが低くなった結果、全体の咬み合わせが深くなった
過蓋咬合は、治すのが大変な不正咬合の一つです。特に、成長しきった大人の場合はワイヤー矯正だけで治せないことも多いです。成長過程で起こることが多いので、可能であれば早い時期にアプローチできると良いでしょう。次回、過蓋咬合の治療についてお話しします。