悪い歯並びについて④(受け口、下顎前突)

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悪い歯並びの種類について、今日は下の歯が出ている症例についてお話しします。

下の前歯が出ている歯並びのことを下顎前突(かがくぜんとつ)と呼びます。日本では「受け口」などと言ったりします。本人が気づいている場合と、親御さんが気づいている場合、また本人も親御さんも気づいていない場合があります。

気づきやすいのは下顎の成長量が上顎に比べて強く、横を向いたときに下顎が出て見えるケースや、発音時に「さしすせそ」が「しゃししゅしぇしょ」と聞こえるようなケースです。正面を向いたときに顎が長く見えるケースもあるでしょう。

気づきにくいのは、前歯が数本だけ逆に噛みあっているようなケースです。この場合は下顎前突とは呼ばず、逆被蓋(ぎゃくひがい)と呼びます。3本以上咬み合わせが逆ですと、反対咬合と呼びます。

下顎前突と勘違いしやすいのが、小さなお子さん(幼児)の顎の運動で、わざと下顎を前に出す癖がある場合です。頻度にもよりますが、時々下顎を前に出すくらいであれば、成長途中に見られるものですので心配はいりません。しょっちゅう前方に出ているようであれば注意が必要かもしれません。

下顎前突のなかでも、顎の骨の位置関係で下顎が前方にあるようなケースでは、矯正治療のみでの改善が難しいこともあります。そういった場合では、大学病院や外科的矯正治療をおこなっている専門病院で治療を受ける必要があります。保険適用になりますので、矯正専門の先生に相談しに行くことをお勧めします。