学校検診について③

学校検診の内容について、だんだん分かってきたかと思います。今日は、学校検診の中でも「特に注意を要する歯列・咬合」の説明をします。

【注意が必要な歯列・咬合について】

  • 反対咬合

 歯が3本以上逆の咬み合わせになっている

  • 上顎前突

 噛み合わせた状態で真横から見て、上の前歯が下の前歯よりも8mm以上前方にある

  • 開咬

 上下の前歯の垂直的な距離が6mm以上開いている

  • 叢生

 隣り合った歯が、一本一本の歯の幅の1/4以上重なり合っている

  • 正中離開

 上顎の前歯の真ん中が6mm以上開いている

  • 過蓋咬合

 咬み合わせが深く、上下の歯を咬み合わせた状態だと下の前歯が見えない

  • 交叉咬合

 咬み合わせた時に上下の顎が左右にズレている

 これらの他にも、鋏状咬合(すれ違い咬合)や1歯のみの著しい異常でも要精査になります。上記の不正咬合は、放っておいても自然には治らず、専門家の受診が推奨されます。

 今年の6月から、学校健診で指摘された場合に限り、保険診療で矯正治療が可能かどうかの判断をしてもらえるようになりました。内容としては、その咬み合わせを直そうとした場合に保険適用か、自費診療でないと治療が受けられないものかを歯科医院で判断してもらえるというものです。

 保険適用の矯正治療についてはこちらの記事をお読みください。


佐野歯科・矯正歯科医院
副院長 関川 奈都貴

~プロフィール~

2005年 日本歯科大学 新潟歯学部卒業

2005年4月~2015年3月 日本歯科大学新潟生命歯学部歯科矯正学講座 勤務

2015年4月 佐野歯科医院 勤務