矯正治療の限界①

 どんな歯並びでもきれいに治せると思ってしまいそうな矯正治療ですが、限界があります。今日はそんな矯正治療の限界について見ていきましょう。

【難しいケース】

歯が骨に癒着している

  なかなか歯が生えてこない患者さんで、矯正装置をつけて引っ張り出そうとしますが、骨に歯が癒

 着しているせいで全く動かないケースがあります。その場合は脱臼と言って歯をぐらつかせてから引

 っ張りますが、それでも再び癒着してしまうことがあり、そうなるともう矯正治療では動きません。

・重度の歯周病である

  歯を支える骨が少ないために、矯正治療で歯を動かそうとすると歯が抜ける恐れがあります。

・残存歯が少ない

  生まれつきであったり、虫歯や歯周病などの理由で歯を失ってしまった場合に、それらを矯正治療

 のみできれいにすることは困難です。補綴治療といったブリッジやインプラント、義歯などを併用し

 美しい歯並びと噛み合わせを作ります。

 この他にも、骨格による問題などで矯正治療が困難なケースがありますので、次回お話ししますね。