2021/01/09
悪い歯並びの原因になる、歯の異所萌出(いしょほうしゅつ)をご存知でしょうか?歯が、本来生える場所からズレて生えてきたり、向きが捻じれていたりすると、歯並びが悪くなります。前回に続けて、説明していきます。
【唇側傾斜・舌側傾斜(しんそくけいしゃ・ぜっそくけいしゃ)】
歯が内側、もしくは外側に傾いていることを指します。特に、前歯が前方に強く傾いていると、口元が飛び出て見えますし、唇を閉じづらくなります。一般的に出っ歯と言われるのは半分がこのケースです。逆に、歯が内側に傾いている場合は、成長が残っているお子さんですと下顎の成長を阻害する作用があります。本当であれば、もっと前方に成長してバランスの良い横顔になるはずが、上の前歯に押さえつけられているせいで上手に成長できないのです。奥歯が前方に傾いて生えてくると、その手前の歯が生えてこれなくなります。これらも矯正治療の対象となります。
【異所萌出】
歯が本来生える位置よりずれて生えてくることを指します。6歳臼歯が手前の乳歯を溶かしながら生えてきたり、上の犬歯が前歯に被さるように生えてきたせいで前歯の根っこが溶けるケースがあります。すると、本来抜ける時期よりも早く乳歯が抜けてしまったり、大人の歯が駄目になったりします。