子供の歯ぎしり

時々、親御さんから「うちの子、寝ているときにギリギリと歯ぎしりをするんですが大丈夫なんでしょうか?」とご相談いただくことがあります。子供の歯ぎしりは、早ければ歯が生え始める頃から始まり、永久歯に変わっても続くこともあります。本人は気づきませんが近くで寝ている親御さんは大きなギリギリという音が聞こえたら心配もするでしょう。しかし、これは子供が成長期である証拠で、歯の生え変わりの位置や顎の位置を決めようとして動く自然なものです。成長にあわせて咬み合わせも変わってくるため、それに見合うような歯の位置を顎が探しているんですね。ですから、心配はほとんどいりません。

大人の場合は、主な原因はストレスなどで発現します。顎関節症のせいで歯ぎしりすることもありますし、歯ぎしりで顎関節症になることもあります。子供の場合は生理現象ですので、治療対象になることはありません。顎が痛いとか、口が開きづらいとか、歯が痛いとか、そのような症状が現れない限りは治療の必要がないからです。

しかし、もしそういった顎の痛みや口の開けづらさがある場合には、顎関節症の可能性が高いために「ナイトガード」と呼ばれるマウスピースを夜だけ使用していただくことがあります。これは保険が効きますので、費用も¥5,000程度です。作るためには歯型を取る必要があるため、歯医者さんに行ってくださいね。間違っても自分で作れるマウスピースで代用しないでください。変な位置で咬み合わせて作ってしまうと、かえって悪化するので専門家に任せましょう。