歯科矯正/歯列矯正が気になる方へ③

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先日、テレビでアンガールズの田中さんが矯正をしているとおっしゃっていました。それはマウスピース型の矯正装置で、インビザライン(invisalign)というものです。佐野歯科医院でも取り扱っていますが、まだ見たこともない方が多いと思うので、今日はインビザラインについて説明します。

インビザラインは、患者さんの歯型をとってから作るマウスピース型の矯正装置で、完全オーダーメイドです。まず精密な歯型をとって、アライン・テクノロジー社という会社に歯型を送ります。そうすると、矯正歯科医が治療計画を立てたとおりに歯が動くように、少しずつ異なったマウススピースを作ってくれます。

アンガールズの田中さんは、このインビザラインの装置を外食の際にお店に置いてきてしまって必死で探した、というお話をされていましたが、治療のステップが1から50まであるとして、途中まで治療が進んでいたのに装置をなくしてしまうと予定通りに治療が進まなくなるということを説明されていました。

歯のデコボコを治そうとすると、歯の大きさを小さくするか、顎を広げるかしてスペースを作ることになります。例えば装置の10ステップ目で奥から2番目の歯を後ろへ動かして、11ステップ目にその手前の歯を後ろに動かす予定だったとします。一つのマウスピースは1~2週間装着していないと、予定通りに歯が動きません。それなのに10ステップ目を始めてすぐに装置をなくしてしまったら、次の11ステップ目がうまくはまらなくなったりします。それで装置をなくさないようにと念を押されていたのでしょう。

インビザラインは、取り外しができるためハミガキがしやすいですが、患者さん次第で装着時間が変わってしまうために治療が滞るケースもあります。一日23時間くらい装着すると予定通りに歯が動きますが、装着時間が20時間くらいに減っても歯の動きが違ってきます。また、しっかりはまっていない場合も目標通りに動きません。

インビザラインは目立たなくて歯磨きがしやすいし、唇などの違和感が少ないというメリットがありますが、患者さんの協力状態に強く依存するというデメリットもあります。自分にはどの治療法が向いているのかをよく考えたうえで選択してください。