2021/02/06
時々、お子さんの歯並びを心配した親御さんが、矯正治療の相談の時に「歯並びが悪いとどうなりますか？治さないでいる場合はどうなるのでしょう」と質問されることがあります。今日も、前回に引き続き歯並びが悪いとどうなるのかについてお話しします。
【出っ歯】
口元が出っ張っているため、すぐに分かるような出っ歯は①上顎が大きい場合、②下顎が小さい場合、③上顎が大きく下顎が小さい場合、④歯が前方に大きく傾いている場合、の４タイプに分かれます。大まかにまとめて「上顎前突」と呼びます。
出っ歯のデメリットは、見た目の悪さもありますが、口の閉じづらさも問題になってきます。歯が出ているせいで唇が閉じづらく、いつも口が開いてしまうと口の中が荒れやすくなります。口臭も出てきますし、歯茎が腫れます。特にお子さんの場合は風邪をひきやすくなるケースもあります。
他に、いくつかの論文では転んだ時に前歯をぶつけやすいことが報告されています。最近の子供は転ぶ際に手を地面につくことが上手くできないらしく、顔から転ぶ率が上がっているそうです。その時に前歯をぶつけやすいことと、折れやすいことが言われています。
これらの問題は、口を閉じるようにすることと、舌のトレーニングをすることで悪化するのを防げます。可能であれば、筋機能療法の指導をしてくれる歯科医院にかかりましょう。
出っ歯の方は、矯正治療を希望しない場合、怪我に気を付けて鼻呼吸を心がけましょう。