E-lineについて

E-lineとは、人の横顔を評価する際に用いられる指標です。この評価方法は今から60年以上前に矯正歯科医によって作られましたが、今現在でも用いられています。

E-lineは、人の側貌において、鼻の先端と顎の先端を結んだ線のことです。キレイな横顔・キレイな口元を作ろうとすると、このラインも基準の一つとして考えます。 欧米の人は、上下の唇がこのラインよりも下がっていることが理想とされていますが、日本人の場合はそこまで鼻が高くないため、E-line上に上下の唇が触れるくらいが望ましいとされています。

矯正治療において、特に出っ歯の場合、治療後の側貌のバランスが良くなりやすいです。口元が飛び出ているような症例で抜歯が必要なケースでは、歯を抜いてから前歯を後ろに下げていきます。すると口元自体も後退するため、もともとの側貌から見てE-lineに唇の位置が近づいていきます。

しかし、注意が必要なのが、唇などの軟組織は移動量が予測しづらいということです。細かなコントロールはなかなか難しいということですね。