扁桃(へんとう)と子供の歯並び

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歯並びが悪くなる要因は様々ですが、今日はその1つである扁桃(へんとう)についてお話しします。

矯正歯科治療を始める前に、矯正歯科の専門では必ずセファログラムという横顔のレントゲンを撮ります。そのセファログラムをみると歯並びが悪かったり、顎の成長が上手にいっていなかったりするお子さんに、扁桃やアデノイドの肥大が見受けられることがあります。そしてそれらのお子さんの多くに、気道が狭くなっている傾向があります。

扁桃などが肥大して気道が狭くなっているお子さんの場合、呼吸に問題が出てくることがあります。気道が狭いということは、息がしづらいということです。そしてそれを解決するために、人は姿勢でバランスを取ります。首を前方に出し猫背になることで気道を広くするのです。この時、舌は空気が通りやすいように下に落ちています。すると本来上顎にくっつくことで歯列のバランスをとっていたのにできなくなり、歯列が狭くなります。歯列が狭くなると歯並びがデコボコになり、前方に突出します。出っ歯になると口元が出っ張ります。

扁桃が肥大したり、気道が閉塞したりしていると、顎が正常な方向に成長せずに、間違った方向に顎を成長させようとします。その結果、正常な場合と比べ、顎の成長が悪くなってしまい、歯がきれいに並ばなくなってしまいます。そのため、子どもの成長を考えた歯並び治療では、お口の周りの筋肉、舌、気道、扁桃の状態やアデノイドの肥大をきちんと診断し治療を行うことで、できるだけ呼吸がしやすいような正常な顎の発育を促していく必要があるのです。